無題
梟
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【前奏】
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空白にも似た部屋の中
時計台の針が動き始め
婦人は一人あてもなく
この場所へと辿り着く
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その遥か後ろで僕らは見送る
そして婦人は不意に振り返る
改めて行き先を確認する為に
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部屋の主が言葉を唱えると
時計台の鐘が心に響き渡る
遠くの草原で見える踊りは
夢でよく見たノヴェレッテ
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この場所から空が見上げられないのは
眩しさ故に目を閉ざしてしまうからだ
婦人よ、今やあなたは仰々しい空をも
その瞳で捉えようとしているのだろう
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それでも針は動き続ける…
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部屋の中から光が入り込み
やがて僕らの体を包み込む
そして風吹く頃を待ち望み
共に僕らは夜明けを迎える
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【Guitar Solo】
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僕らはこの陽を浴びて
あの婦人の背を見送る
時計台は下から崩れて
婦人は光の方へと進む
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そうして時間が止まる時
婦人の姿は見えなくなり
ここに残るのは僕らだけ
ここに残るのは僕らだけ…
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【後奏】
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【独白】
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