寺田寅彦 コーヒー哲学序説
あき
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粉にしたコーヒーをさらし
木綿の小袋に
ほんのひとつまみちょっぴり
入れたのを
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熱い牛乳の中に浸して、
漢方の風邪薬のように
振り出し絞り出すのである。
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とにかく
この生まれて
始めて味わった
コーヒーの香味は
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すっかり
田舎育ちの
少年の私を
心酔させてしまった。
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すべてのエキゾティックなものに
憧憬をもっていた
子供心に、
この南洋的西洋的な香気は
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未知の極楽郷から
遠洋を渡って来た
一脈の薫風のように
感ぜられたもののようである。
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ここに4行の歌詞を漢字かな混じりで、
英語はカナ書きで入力して下さい。
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記号は原則使えません。
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