678105 / 梟 / ねことコンパス+ねことコンパス
静寂の歌季節は彩る
日が出てから
月が落ちるまで
色を残して
突然辺りは薄暗くなり
絶えず朝を告げていた
鳥達は何処かへと隠れ
森の色は褪せていった
思わず地面を見ると
一面が枯れ草だった
前まで鳴いていたであろう鳥も
ジタバタと悪夢にうなされる
やがて誰も居なくなり
沈黙は訪れた
かろうじて見つけた老人も
黙って指を差したまま
我々が我々を救おうと
いつしか何処かを見誤り
我々が我々を苦しめる事に
そこに激しい雨が降り出す
いつものように散策すると
何もなかったであろう場所に
ふと、新芽を見つけるそこに
温かな雨粒が滴る
その小さな芽は
心做し、弱々しかれども
形を保たんと
強い決意で満ち足りていた
後を押され、前を見る
私はここで歌う
鳥達が歌っていた
朝のさえずりを忘れぬよう
【間奏】
【後奏】
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