439930 / SoCal
fuss引きずっているのは、
足と、少しの荷物。
別れを告げて、街を去った。
遥か見えるのは、
雲に翳る月と、
聞こえやしない遠い喧噪。
陽を追いかけた。
歩けば遠くなるとしても。
何も懐かしく、
空に映えて色づいていくのに。
生きる理由に
名前はいらない。
やっと手にしたものも、
いつか手放すよ。
そうして振り返るのは、
暗がりにいたいから。
光の向こうの君を、
知らないから。
あの日、僕は光に
手を伸ばした。
気づけばここに
立っていた。
今日、僕は旅立ちの
日を迎える。
誰も来た道も行く末も
わかりはしないよ。
笑う君も
はじけた光の
そのひとひらで
あってほしい。
僕の声を
喧騒に溶かして
僕の体
空中に散りゆけ
僕の声を
喧騒に溶かして
心だけが
街中に転がる
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