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[88] 「ハープ」の音の調査結果 - 嵯峨山茂樹 |
以前、伴奏楽器の「ハープ」の音がハープとは聴こえず、ピアノにしか聴こえないので、どこか間違いがあるのではないか、との指摘がありました。そう感じる方々も多いと思われるので、いろいろと実験をした結果をお知らせします。 結論を言えば、間違いはなさそうだ、ということです。プログラムも詳細に調べましたが、原因と思われる個所は見つかりませんでした。以下はサンプル音で、高めの音やアルペジョ音形の伴奏にすると、ピアノよりも少しハープらしく聴こえます。 http://www.orpheus-music.org/pub/sounds/Harp-sound.mp3 ただし、別の例では、4音同時の和音や、短い音符連続の場合、音が伸びず次の音符と重なり合わず、まるで音符ごとにミュートしているかのような硬い音で、確かにハープの印象は薄く、ピアノかギターかと思うような音になりました。 しかし、不思議なことに abc 記述言語を用いて生成した MIDI データから timidity と fluid font によって音を生成すると、音符の長さを超えて音が鳴り続けて次々と重なり合い、いかにもハープらしい印象の音の重なりができます。 http://www.orpheus-music.org/pub/sounds/Haydn-harp.mp3 http://www.orpheus-music.org/Orpheus-lib-sound.php?cat=inst&pat=46 これらを自動作曲の伴奏のハープと聴き比べると(音の伸び以外は)同一であることも確認できます。 原因として、自動作曲では MIDI データ生成に abc 言語でなく lilypond 処理系を用いていることも考えられます。しかし、仮にそうだとしてもこの理由のために Orpheus の処理系を abc 言語で書き直すことは、ちょっとご勘弁下さい。(ひょっとして何かオプション設定をすれば改善できるのかも知れませんが、継続課題にさせて下さい。)[2021/05/08 Sat 11:17:17 修正10] |